R.M.シェーファー追悼シンポジウム[一般公開]
サウンドスケープの過去と未来:R.M.シェーファーが残したもの

2021年8月に亡くなったサウンドスケープ概念の提唱者・R.M.シェーファー氏の仕事とその日本でのインパクトを多様な立場から掘り下げる。シェーファーの基本的なバイオグラフィの紹介、Hildegard Westerkamp氏による1965年以降のヴァンクーヴァーおよびシェーファーの活動等についての回想、日本への導入期の多様な受け止めや期待、同氏との交流が深かった鳥越けい子と今田匡彦の二人による「シェーファーのサウンドスケープ論」の本質をめぐるトーク、全体を振り返る座談会などを通して、シェーファーの仕事とサウンドスケープ論の過去と未来を考える。


開催要領等
日時:2022年8月27日(土) 13:00~16:30
会場:オンライン(Zoomウェビナーを利用)
会費:無料
主催:一般社団法人 日本サウンドスケープ協会 
申込:事前に下記方法にて要申込み 
申込期限:2022年8月26日(金)


プログラム

13:00-
開会の挨拶: 理事長 土田義郎
第1部:<出会い>  
 対談:今田匡彦×鳥越けい子
 ・イントロダクション:シェーファーのバイオグラフィの基本を紹介
 ・キーノート・ダイアローグ:Hildegard Westerkamp
 ・1970-80年代に果たした役割(WSPの活動を含むSFUの状況等)



当日のプログラムのうち第1部については当日の配信内容を一般公開しています

今田匡彦と鳥越けい子の対談で「シェーファーのバイオグラフィの基本」を紹介後、Hildegard Westerkamp とのキーノート・ダイアローグ。1970年代前半にヴァンクーヴァーのサイモンフレーザー大学を拠点としたWSP(世界サンドスケーププロジェクト)の活動を中心とした当時の状況ややシェーファーとなり等を語り合う。




14:00-
第2部:<インパクト>
シェーファーのサウンドスケープ論の導入前後の日本の状況を聞く
発言者:岩宮 眞一郎:音響学・芸術工学|小川 博司:社会学 /『世界の調律』共訳者 / 日音研(日常生活と音楽研究会)| 小原 良夫:日本BGM協会理事 / Osaka Metro等各種サイン音設計| 小西潤子:民族音楽学|曽和 治好:ランドスケープ / 造園・景観建築デザイン| 平松 幸三:音響学 ・衛生工学 / 土木学会関西支部| 横内陽子:ラジオをはじめとする放送メディア
聞き手・コメント:髙橋憲人・大門信也

15:00-16:30
第3部:<未来へ>
シェーファーのサウンドスケープ論の本質とは何か?を語る
 ・今田:リトルサウンドエデュケーション:子どもたちが創生する未来のオンガク
 ・鳥越:『世界の調律』に読み取る新たなメッセージ

座談会:今田匡彦、鳥越けい子、髙橋憲人、大門信也(モデレーター)


・ご視聴方法
下記ボタンをクリックしてリンク先の申込フォームから必要事項を入力してお申し込みください。
お申し込みいただいた方にアクセス方法をお知らせします。




*お申し込みフォームには「Googleフォーム」を利用しています。
 お申し込みが正常に完了した場合は、自動返信メールが届きます。
 開催期日が近づきましたら視聴用URLをお届けします。




主な登壇者プロフィール

 
今田 匡彦(弘前大学教育学部,同大学院人文社会科学研究科,地域社会研究科教授)
サイモン・フレーザー大学大学院修士課程,ブリティッシュ・コロンビア大学大学院博士課程修了(哲学博士)。ローハンプトン大学博士研究員を経て現職。専門は音楽教育学。著書に『哲学音楽論:音楽教育とサウンドスケープ』(単著, 恒星社厚生閣),Creativity in Music Education(共著Springer),The Oxford Handbook of Philosophy in Music Education (共著Oxford University Press),『音さがしの本』(R.M.シェーファーとの共著,春秋社)などがある。
 
鳥越 けい子(青山学院大学総合文化政策学部、同大学院総合文化政策学研究科教授)
専門はサウンドスケープ研究、サウンドスケープデザイン。「西洋近代文明の枠組み見直し」にも繋がるサウンドスケープ概念を踏まえ、全身感覚に根ざした聴取文化の推進に向けて、現代社会にさまざまな形で内在する環境文化資源を引き出し、それを新たに利活用する方策の創造と研究に取り組んでいる。著書に『サウンドスケープ:その思想と実践』、訳書にR.M.シェーファー著『世界の調律』『サウンド・エデュケーション』等。
 
Hildegard Westerkamp(作曲家/サウンドアーティスト&エデュケーター)
戦後の西ドイツで育ち、1968年にカナダへ移住。ヴァンクーヴァー郊外のサイモンフレーザー大学・コミュニケーション学部にシェーファーが設立したWSP(世界サウンドスケープ・プロジェクト)の活動に参加。1975年以降、環境音を素材とした各種の作品を手掛け、それらはカナダ内外のコンサートやラジオを通して紹介されてきた。The Soundscape Newsletter、およびWFAE(世界音響生態学会議)の機関誌の編集を長年にわたりつとめ、リスニングウォーク等のワークショップを現在に至るまで精力的に展開している。
    
 
髙橋 憲人(弘前大学大学院地域社会研究科客員研究員、同大学人文社会科学部研究機関研究員)
専門は芸術教育学、生態芸術論。2019年弘前大学大学院地域社会研究科地域社会専攻修了(博士(学術))。10代より漆器の肌理に魅せられ、芸術の肌理について研究している。2021年、津軽塗の産地振興を担う産学官連携の任意団体「津軽漆連」を立ち上げる。著書に『環境が芸術になるとき:肌理の芸術論』(単著、2022、春秋社)『Drawing Tube vol.01 Archive』(共著、2017、Drawing Tube)、『大学的青森ガイド―こだわりの歩き方』(分担執筆、2019、昭和堂)、がある。
 
大門 信也(関西大学社会学部准教授)
専門は環境社会学。社会学・規範理論をふまえた騒音政策研究、音の記憶や文化、適正技術にもとづく持続可能な地域社会づくりに関する研究などに従事。著書・論文に「「問うこと」から「応答すること」へ:労働運動はいかにして合成洗剤問題に関与したか」、「遠州灘の海鳴り/波小僧伝承と前浜の記憶:風景を〈語り継ぐ道〉のための一試論」など。
    









日本サウンドスケープ協会シンポジウム: 1993年の協会設立以来、テーマを設定して公開の場で広く議論するシンポジウムを年1回開催してきました。近年も「音風景は文化遺産になりうるか」「今、京都から再び」「いわてのサウンドスケープ」「東京水系のサウンドスケープ:都市と社会のリ・デザイン」「劇空間の音風景 声による演出から見る古今東西の世界観」など多様なテーマ設定でサウンドスケープをめぐる議論がなされています。近年のシンポジウム情報は「活動の一覧|シンポジウム」に掲載しています。

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日本サウンドスケープ協会