シンポジウム[一般公開] 東日本大震災とサウンドスケープ――地域の記憶・記録の継承を考える

日本サウンドスケープ協会では東日本大震災の発生後にプロジェクトを立ち上げ、震災後の被災地の音環境を調査・記録してきました。本シンポジウムでは10年にわたるプロジェクトの経過と成果を報告し、音を切り口にすることによって照らし出される地域社会の変容を検討します。さらに、震災の経験や震災前の地域文化などをどのように継承するかについて話題とし、サウンドスケープの観点から場所の記憶・記録のあり方について議論します。


開催要領等
日時:2022年3月6日(日) 13:30~17:00
会場:オンライン(Zoom会議を利用)
会費:無料
主催:一般社団法人 日本サウンドスケープ協会 
申込:事前に下記方法にて要申込み 定員80名
申込期限:2022年3月4日(金)

※アーカイブ動画を5月31日までの期間限定でご視聴いただけます。
 ご希望の方は下記URLまたはお申し込みボタンのリンク先からお申し込みください。
 https://forms.gle/yDcE2aTkMFeBYdNZ7

プログラム
震災プロジェクト報告――10年間の定点調査結果を中心に(川崎義博・箕浦一哉)
波音の記録と記憶――基調音から考える風景リテラシー(兼古勝史)
気仙沼からの報告(斉藤道有)
3.11オモイデアーカイブの取り組み[事前収録による紹介](佐藤正実)
音風景と地域の記憶・記録をめぐる対話(報告者+大門信也)

・アーカイブ動画ご視聴方法
5月31日までの期間限定公開のアーカイブ動画をご視聴されたい方は、
下記ボタンをクリックしてリンク先の申込フォームから必要事項を入力してお申し込みください。
お申し込みいただいた方にアクセス方法をお知らせします。




*お申し込みフォームには「Googleフォーム」を利用しています。
 お申し込みが正常に完了した場合は、自動返信メールにて視聴用URLが届きます。





プロフィール

  川崎 義博(京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員)
日本のフィールドレコーダーの草分け的存在。1990年放送局St.GIGAの開局と同時に世界各地をフィールドレコーディング。番組制作多数。’97年世界初めてリアルタイムで世界の音が聞こえるサイト「SoundExplorer」を制作。以降インスタレーション作品やWEB作品を制作。震災後の神戸で20年間サウンドスケープ調査。東京藝大などで音表現を教える。日本サウンドスケープ協会代議員。
  箕浦 一哉(山梨県立大学国際政策学部教授)
音風景・景観をめぐる地域文化・社会政策、環境保全に関する市民活動・ガバナンス、地方移住と地域コミュニティなどの研究に従事。著書に『コモンズをささえるしくみ』(共著)、『生活環境主義のコミュニティ分析』(共著)ほか。日本サウンドスケープ協会理事・学術委員長。
  兼古 勝史(放送大学千葉学習センター客員准教授)
元高校音楽講師。サウンドスケープ研究機構研究員、BSラジオ放送St.GIGAディレクター、CSテレビ放送「旅チャンネル」番組プロデューサー等を経て、現在は放送大学他立教大学、武蔵大学等で、メディア社会学~音楽教育までを担当。著書に『日本人はロバの耳』(共著)、『地域でつくる・地域をつくる メディアとアーカイブ』(共著、3月刊行予定)。日本サウンドスケープ協会理事・アーカイブズ委員長。
    
  斉藤 道有(美術家、東北ツリーハウス観光協会代表)
2001年より現代美術作品の制作発表、コミュニケーションをテーマとしたアートプロジェクトを主宰。東日本大震災を経験し、気仙沼を拠点にアート、デザイン、文化、観光など多面的な活動を展開。2014年よりツリーハウスで新しい観光をつくる「東北ツリーハウス観光協会」を設立。2017年よりDMO法人気仙沼地域戦略でコミュニケーションデザインを担当。

  佐藤 正実(3.11オモイデアーカイブ代表)
東日本大震災で気づかされた、人々の想い出の大切さ。「3.11オモイデアーカイブ」は3.11を通して、まちの文化や営みを知り伝える企画を運営する市民団。津波被災した仙台市沿岸を巡り交流を図る「3.11オモイデツアー」、震災前と今を定点撮影する「3.11定点撮影プロジェクト」の2つのプログラムに取り組むほか、食べ物を通して震災体験を語り合う「3月12日はじまりのごはん」をせんだいメディアテークと共催。2018年11月 記録と記憶の活用が認められ「Library of the Year 2018」優秀賞受賞。

  大門 信也(関西大学社会学部准教授)
専門は環境社会学。社会学・規範理論をふまえた騒音政策研究、音の記憶や文化、適正技術にもとづく持続可能な地域社会づくりに関する研究などに従事。著書・論文に「「問うこと」から「応答すること」へ:労働運動はいかにして合成洗剤問題に関与したか」、「遠州灘の海鳴り/波小僧伝承と前浜の記憶:風景を〈語り継ぐ道〉のための一試論」(印刷中)など。日本サウンドスケープ協会会員。









日本サウンドスケープ協会シンポジウム: 1993年の協会設立以来、テーマを設定して公開の場で広く議論するシンポジウムを年1回開催してきました。近年も「音風景は文化遺産になりうるか」「今、京都から再び」「いわてのサウンドスケープ」「東京水系のサウンドスケープ:都市と社会のリ・デザイン」「劇空間の音風景 声による演出から見る古今東西の世界観」など多様なテーマ設定でサウンドスケープをめぐる議論がなされています。近年のシンポジウム情報は「活動の一覧|シンポジウム」に掲載しています。

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日本サウンドスケープ協会